新型コルベットZ06 GT3.Rは「他とはまったく異なるクルマ」。アレックス・リン、GT出場も拡大へ

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By Auto News on Jan 5, 2024 at 5:37 PM
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     アレックス・リンは、キャデラックVシリーズ.RでのWEC世界耐久選手権ハイパーカープログラムと並行して、より多くのGTレースへの出場を含めて活動を拡大することに「とても熱心」であり、来るデイトナ24時間レースへのAWAからの出場を、双方のカテゴリーを「違いに補うプログラム」への第一歩とみなしている。

     30歳の彼は、1月末に開催されるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦のデイトナ24時間レースにおいて、AWAの13号車シボレー・コルベットZ06 GT3.Rに4人目のドライバーとして加わり、オレイ・フィダニ、マット・ベル、ラース・カーンとともに出場する。

     リンがGTカーのステアリングを握ってレースに出場するのは、彼がまだアストンマーティンのファクトリードライバーだった2020年のル・マン24時間レースのGTEプロクラスで優勝して以来のことだ。

     それ以来、彼はLMP2、そしてキャデラックでのWECおよびウェザーテック選手権のトップクラスなど、プロトタイプレースのみに参戦してきた。

     AWAでのドライブは、ファクトリー・ハイパーカーのドライバーとしての現在の職務と並行して、GTレースへの出場回数を増やすという野心への第一歩であると考えているとリンは語っている。

    「僕はここしばらく、GTとプロトタイプの両方をやりたいと考えていたんだ」

    「以前はフォーミュラEとGT、そしてフォーミュラEとプロトタイプというプログラムだったが、いまはプロトタイプとGTをやりたいと思っている。すべての大きなレースで優勝するという夢を叶えるためには、スパ(24時間)やニュルブルクリンク(24時間)などのGTのレースでも勝つ必要があるからだ」

    「そんなわけで、僕にとって、それはとにかくやりたいと思っていたことだった。いまのところ、キャデラックで世界耐久選手権を戦い、可能な限りコルベットでレースする機会を得ることは、完璧な組み合わせだ。それができれば、僕は本当に幸せなレーシングドライバーになれるだろう」

     その野望が実現すれば、リンは、ニック・イェロリー、ケビン・エストーレ、アントニオ・フォコ、さらにはキャデラックでのチームメイトであるアール・バンバーらと同様に、最新のトップクラスのプロトタイプカーと、GTマシンでのレースに同時に参戦するドライバー群の一員となる。

    「『彼はプロトタイプの選手か、それともGTの選手か』というふうに見るのは、誰にとっても非常に簡単なことだ」とリンは語った。

    「だが、実際にいま、これらの新しいハイパーカー/GTPとトップレベルのGTカーの間の類似点は、本当に収束しつつあると思う。それらのふたつのカテゴリーは、本当に互いに役立つものになっているんだ。だから実際には、これは本当に補完し合うプログラムになる可能性があると思う」
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    WEC世界耐久選手権ではキャデラック・レーシングの2号車キャデラックVシリーズ.Rをドライブするアレックス・リン

    ■キャリアの“スイートスポット”に近づく


     リンは、12月のIMSA公認テストの1週間後に行われたデイトナ・インターナショナル・スピードウェイでのテスト中に、すでに新型コルベットをドライブしていることを明かした。

    「プラット・ミラーには脱帽せざるを得ない。彼らは素晴らしいレーシングカーを作ったと思う」とリン。

    「それがレーシングドライバーのもうひとつの特徴でもある。そのポテンシャルを感じると、レースをしたくなり、競争するチャンスが欲しくなるものなんだ」

    「実際、1周目で、まるで家にいるような気分になった。再びGTカーを運転しているな、と感じたんだ。ドライバーのキャリアには、スイートスポットのようなものがあると思う。ドライバーの経験と年齢に応じたスピードのレベルが両方ともピークに達しているような場所だ」

    「いまではそれにかなり近づいていると思いたい。僕には良い経験があるけど、このスポーツにおいてはまだ若いし、その両方に適していると感じている」

    「正直、1周目には、再びGTカーをドライブするのが快適だと感じた。本当に良かったよ」

     リンが最後にGTEマシンでレースをしたのは2020年だが、GT3規格のマシンで最後にレースをしたのは2019年のGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ/エンデュランス・カップでの、Rモータースポーツとのプログラムまで遡る。

     それ以前、彼は2017年のニュルブルクリンク24時間にも参戦し、2度のDTMチャンピオンであるティモ・シャイダーと、同じく将来LMDhドライバーとなるアウグスト・ファーフス、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタとともにBMW M6 GT3をシェアした。

    「実際、僕はその後ジャガーからフォーミュラEに出場したため、2レースを欠場したんだ」とリンはRモータースポーツでのGTWCヨーロッパのプログラムを振り返って語った。

    「でも僕はスパ24時間、バルセロナ、そしてポール・リカールに参戦した。実際、僕らは成功した。バルセロナでは表彰台に上り、リカールでは4位だったと思う」

    「だけど正直に言うと、コルベットGT3は僕が運転した他のGT3とはまったく異なるクルマだよ」

    「僕のこれまでの経験からすると、コルベットは本当に素晴らしいGT3カーだと言わざるを得ない。本当に数周もしないうちに『よし、これはいい』と思ったんだ。素晴らしいよ」
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    AWAが2024年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で走らせる2台のシボレー・コルベットZ06 GT3.R

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