フルEVのETCRに続きTCRも電動化へ。WSCが『HTCR』と呼ぶハイブリッド・キットをスタンバイ

Discussion in 'News and Articles' started by Auto News, Jan 14, 2022 at 2:44 PM.

By Auto News on Jan 14, 2022 at 2:44 PM
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     WTCR世界ツーリングカー・カップを頂点とするTCR規定シリーズにも、より環境に優しい未来に向け機能していることを示すべく、いよいよ電動化の波が襲来。TCRの統括団体であるWSCグループは、既存のモデルに適合可能なハイブリッド技術を2023年シーズンの規則に導入する計画を公式発表し、ハイブリッドTCRを意味する“HTCR”の呼称を採用するプランを明かした。

     TCR規定から派生したフル電動ツーリングカー選手権として、2021年に初年度シーズンが開催された『ピュアETCR』の存在があるが、世界的な電動化の潮流に合わせ、同シリーズは2022年より『FIA eTouring Car World Cup(FIA eツーリングカー・ワールドカップ)』へと進化し世界戦へと昇格。2年目のシーズンを迎えることが決まっている。

     一方、FIAのワールドカップ格式としてWTCC世界ツーリングカー選手権の後継に位置付けられてきたWTCRでは、2021年より15%の再生可能素材を配合した新しい“サスティナブル・フューエル(持続可能燃料)”を導入し、サプライヤーのP1レーシング・フューエルズとともに100%化石を含まないレース用燃料の開発、提供に取り組んで来た。

     こうしたバイオ燃料への移行は、WTCRのCO2(二酸化炭素)排出量削減を支援するため支持されてきたが、以前より電動化技術を採用するWEC世界耐久選手権や、2022年より電動化を果たすWRC世界ラリー選手権、そして一足飛びにフルEV化を遂げるWorldRX世界ラリークロス選手権など、他の多くの主要な選手権に続くよう、TCRシリーズの技術規制にもハイブリッド・テクノロジーの要素を導入する必要に迫られた。

     2021年までWTCRのマネージングディレクター職を務めたハビエル・ガヴォリは、WSCによる公式アナウンスを前に、フランスのモータースポーツ専門誌『AutoHebdo(オート・エブド)』に対し、シリーズの「変革」に関する作業が進行中であり、ハイブリッドの導入が「2023年になる」ことを明かしていた。

    「確かにTCRとしていくつか進行中のプロジェクトがある。そしてそれは近い将来、WTCRの変革を推進する役目を果たすだろう」と語っていたガヴォリ。

    「これはETCRのようにすべてを電気で賄うものではないが、電動化への移行を推し進めることになるだろう。WTCRとして昨シーズンからバイオ燃料を使用しているが、それだけでは充分ではない。WTCRは2023年までにハイブリッドに移行する必要があると考えている」
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    あらゆるモデルに適合可能なプラグイン・キットの開発と供給に関心が示され、共通システムとして20~30kW(27〜41PS)程度の追加パワーブーストが提供される
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    2021年に初年度シーズンが開催された『PURE ETCR』は、2022年より『FIA eTouring Car World Cup』へと進化

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     その発言どおり、この1月13日付でWSCより発表されたステートメントでは、既存のTCR登録モデルに対しハイブリッドシステムを組み込む方法の研究が、すでに開始されていることが明らかになった。

     これらのモデルを生産するマニュファクチャラーやコンストラクター各社と協力し、あらゆるモデルに適合可能なプラグイン・キットの開発と供給に関心が示され、共通システムとして20~30kW(27~41PS)程度の追加パワーブーストが提供される。

     この共通ハイブリッド機構は、ブレーキング時の回生を可能にするエネルギー回収システムも備え、TCRの概念をより環境に優しいものにするだけでなく、ハイブリッドシステムをすべてのカスタマーが「手頃な価格」で利用できるよう、システムの開発テストはこの1月末までに完了する予定だという。

     この開発テストが期待どおりに完了した場合、2023年には共通システムを搭載した“HTCR”を採用するかどうかの選択が個々のシリーズに与えられ、2022年度にはいくつかのTCRシリーズで実戦テストが実施される可能性もある。

     そのWTCRに先行する身近な例として、イギリスではTOCAが主催するBTCCイギリス・ツーリングカー選手権が約18カ月にもわたる入念な開発テストを経て、2022年よりコスワース・エレクトロニクスが供給する共通ハイブリッド機構を組み込んだ.になることが決まっている。

     こうしたシリーズの変革を前に、WTCRのプロモーターであるディスカバリースポーツ・イベントは、前出のガヴォリを引き継ぎジャン-バティスト・レイがシリーズディレクターに就任することもアナウンスした。

     同じく旧ユーロスポーツ・イベントでERCヨーロッパ・ラリー選手権の主任コーディネーター職を担当していたレイは、ERCがWRCプロモーターの運営に移行したのに併せてガヴォリの後任となり、新生ピュアETCRでのコミットメントとともにその役割を果たしたガヴォリは、そのままFIA eツーリングカー・ワールドカップの新ディレクターに就任する。
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    新たにWTCRディレクターに就任したジャン-バティスト・レイ。長年、ERCのイベントコーディネーターを務めた
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    前任者のハビエル・ガヴォリは、新生『FIA eTouring Car World Cup』のディレクター専任となる

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