参戦2戦目の水素エンジン搭載カローラ。車両改良、さらにカーボンニュートラルへの新たな取り組みも

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By Auto News on Jul 31, 2021 at 1:24 AM
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     7月31日(土)〜8月1日(日)の2日間、大分県日田市のオートポリスで開催されているスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankook第4戦『TKU スーパー耐久レース in オートポリス』。5月の第3戦富士SUPER TEC 24時間レースでデビューを果たし、大きな注目を浴びた水素エンジン搭載のORC ROOKIE Corolla H2 conceptが今回も参戦を果たしたが、第3戦から2ヶ月を経て、さらに改良が加えられた。

     ORC ROOKIE Corolla H2 conceptは、トヨタ・カローラスポーツにGRヤリス用を転用した水素を燃料とするエンジンを搭載した画期的なレーシングカー。井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO/松井孝允/石浦宏明/小林可夢偉というドライバーラインアップで富士24時間にデビューし、水素エンジン以外の部分でのトラブルに悩まされながらも、24時間のチェッカーを受け、モータースポーツ界のみならず自動車業界全体からも大きな注目を浴びた。

     そんなORC ROOKIE Corolla H2 conceptにとって、参戦2戦目となるのが今回の『TKU スーパー耐久レース in オートポリス』。井口卓人/佐々木雅弘/MORIZO/松井孝允の4人が参戦するが、前戦から見た目は大きく変わっているわけではないものの、富士で得られた知見をもとに改良が施された。

    「富士では精一杯がんばって完走という結果にはなりましたが、クルマとしては課題が多く出たレースでした」と7月31日に多くのメディアを招き行われた記者会見で語ったのは、GRカンパニーの佐藤恒治プレジデント。

     まず、信頼性の確保を目指し、車両面ではエンジン内での水素の異常燃焼を抑えつつ、燃焼を解析し性能を向上。「前回とはまったく違うスペックのエンジン(佐藤プレジデント)」というものが持ち込まれ、約15%のトルクアップを果たしたという。また水素エンジンのメリットである、レスポンスをさらに向上させた。また軽量化も40kgほとど大きく実現。パワーアップとドライバビリティの向上を果たした。

     実際、今回オートポリスで走行しているシーンを観ると、富士ではおとなしめだったエキゾーストノートも大きくなった印象で、ストレートでもパワフル。ST-4車両に近いパフォーマンスをみせている。

     また今回、コントロールタワーとピット棟の間に通路が設けられ、タワー横に水素ステーションが設置されている。前回の富士では、まずピットインした車両がピットで作業を行い、その後給水素を行ってピットアウトしていたが、今回はまずピットイン後給水素を行い、その後ピットレーン進入時に一時停止。最も最終コーナー寄りにあるピットで作業を行うスタイルとなっている。

     その給水素については、前回よりも充填時間が約40%早められ、約5分から約3分となった。この点については、FIA国際自動車連盟とも連携の末、「どれほど流速を上げられるかをやってきました」と、車両の構造改革を含め取り組んできたという。

     さらに、前回水素を担った福島県浪江町のものに加え、大分県九重町で地熱発電を使って製造された大林組の水素、太陽光発電で製造されたトヨタ自動車九州の水素が使われることになり、“地産地消のグリーン水素”でレースを戦う。

    「前回の富士SUPER TEC 24時間レースで、我々ROOKIE RacingはTOYOTA GAZOO Racingとともに水素エンジンで参加しました。これはまさに、カーボンニュートラルに自動車技術の選択肢を与えようというものを、行動、情熱、意志ある行動を示したものだと思っています」と語るのは、『MORIZO』として参戦するトヨタ自動車豊田章男社長。

    「今年はCOP26に向け、世界は目標アナウンス合戦になっていますが、カーボンニュートラルはエネルギーを作る、運ぶ、使うと、全産業で取り組むことが大事だと思っています。その中には、多くの情熱をもったエンジニア、現場があるということが分かりました」

    「前回の富士への参戦が“使う側”の自動車の技術の選択肢を広げる取り組みであったならば、今回のオートポリスでの取り組みは、再生可能エネルギー技術の選択肢を広げる行動になるのではないかと思っています。この次の鈴鹿では、“運ぶ技術”の選択肢を広げる活動を行います。今回、川崎重工業の幹部の皆さんにご参加いただきました」

    「いずれにしましても、水素社会を実現するためには、仲間を増やすことが必要ではないでしょうか。仲間は自動車業界だけでなく、電力会社、化学会社といろんな水素を作るところから、どんな段階であっても、まずは水素を使うことが大事ではないでしょうか」

     豊田社長が語るとおり、ORC ROOKIE Corolla H2 conceptには多くの“仲間たち”である企業が参加し、日本のエネルギー産業を変える“象徴”的存在になり始めている。今回のオートポリスでも、多くの注目を集めながらのレースとなりそうだ。
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    今回のORC ROOKIE Corolla H2 conceptに向け、水素供給に参画した大林組、トヨタ自動車九州の社長たちとROOKIE Racingのラインアップ、GRカンパニー佐藤プレジデント
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    MORIZOはトヨタ自動車豊田章男社長として記者会見に出席した。
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    ORC ROOKIE Corolla H2 concept
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    ORC ROOKIE Corolla H2 conceptのピットインの様子。ピットレーンに入り、水素ステーションに向かう。
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    ORC ROOKIE Corolla H2 conceptは給水素後、ピットレーン手前で一時停止し、ピットレーンに戻る。
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    ORC ROOKIE Corolla H2 conceptの給水素の様子。金曜までは水素ステーションが異なった。
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    ORC ROOKIE Corolla H2 conceptは給水素後、自ピットで作業を行う。
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    松井孝允と井口卓人、片岡龍也監督、佐々木雅弘
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    記者会見の様子。ツアーで多くの自動車メディアも訪れた。
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    ORC ROOKIE Corolla H2 conceptに乗り込む前のMORIZO

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