MotoGP:7年目でドゥカティファクトリー入り果たしたペトルッチが語るマシン・乗り方の変化【前編】

Discussion in 'News and Articles' started by Auto News, Feb 12, 2019.

By Auto News on Feb 12, 2019 at 12:03 AM
  1. Auto News

    Auto News Moderator Staff Member

     2019年シーズンからドゥカティのファクトリーチームに加入したダニロ・ペトルッチ。そんなペトルッチに、イギリス在住のフリーライター、マット・オクスリーがインタビューを実施。共通ECU導入、ミシュランタイヤへのスイッチ等、技術上の多くの変更を経験し、最高峰7年目でファクトリーチームのシートを手にしたペトルッチ。彼はMotoGPクラスでの優勝経験はないが、非常に速く、バイクにどうのように乗っているのかを誰よりもうまく話すライダーだという。

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    Q:君はMotoGPキャリアのなかで大きな技術上の変更を経てきた。市販車エンジンを載せたCRTバイクでスタートし、そしてバイクとタイヤと電子制御が変わった。

    ダニロ・ペトルッチ(以下ペトルッチ):本当のことを言うと、僕はMotoGPでの最初の3年間はスーパーストック(限りなく市販車に近いバイク)のマシンに乗っていたんだよ! だから本当の意味でMotoGPマシンを使ってレースを始めたのは、2015年にプラマック・レーシングに加入したときなんだ。

    ライディング技術はすごく変わった。タイヤも電子制御も違うからね。スロットルの使い方は、ファクトリーソフトウェアのあった2016年とはまったく違う。2015年は、電子制御が優れていたからスロットルをコーナー立ち上がりで開けるのは簡単だった。今ではライダーはスロットルを巧みに扱わなければならない。ほとんどは電子制御のせいなんだけど、タイヤが違うせいでもある。

    ブリヂストンタイヤでの長いスライドのことを覚えているでだろう。あのタイヤでは、単にバイクをコーナー半ばで走らせて、コーナー立ち上がりでバイクをスライドさせればよかった。なんの問題もなかったよ。

    ミシュランタイヤでは状況は違う。タイヤはとても良いんだけれど、性質が違うし、電子制御があまり良くないからタイヤをすごく労わらないといけないし、とても注意を払う必要がある。
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    ダニロ・ペトルッチ(ミッション・ウィノウ・ドゥカティ)

    たとえば、あるコーナーから次のコーナーへ行く時には、スロットルを全開にしない方がいい時がある。スロットルを全開にしないなかで、マシンをスライドするようにするんだ。それが2017年にアンドレア・ドヴィツィオーゾが学んだことで、彼はコーナー立ち上がりでのスライドにおいて一番の名手だと思うよ。

    ドヴィツィオーゾはできるだけ控えめにバイクをスライドさせる。だからレース終盤では、彼のタイヤは誰よりも保つんだ。僕にとっては、このことは学ぶのはもっとも難しいことのひとつだ。僕はバイクをスライドさせるのが好きだからね!

    自分の本能に従えば、コーナー出口で常にスロットルをできるだけ早く開けようとするだろう。僕はそれがうまいライダーのひとりだと思うよ。僕はブレーキを強くかけ、スロットルを早い段階で開ける。これはブリヂストンタイヤとファクトリーソフトウェアのときにはよかったけれど、今ではそうでもない。今の状態でもスロットルを開けることはできる。でもとてもスムーズにやらなければいけないんだ。500ccの2サイクルマシンを操るようにね。

    2017年の冬、僕はこのことには力を入れて取り組んだ。そしてドゥカティの最速ライダーであるアンドレアとホルヘ(・ロレンソ)のデータを見ることで多くを学んだ。テストではデータ担当が最後の走行ラップを見せてくれる。アンドレアとホルヘが同じ周回を同じタイヤ、同じコンディションでどのように走るかを見るんだ。そして比較してみる。僕は彼らより前にスロットルを全開にしているけど、僕はより大きくスライドし、コーナー出口でのスピードは遅かった。

    今では、レース中に速く走ることは難しくなっている。数周の間速く走るのはとても簡単だけど、10周もすると、タイヤが摩耗してしまう。レース中はできる限りタイヤを労わらなければならない。でも簡単じゃないよ。同時にできるだけ速く走らなければならないんだからね。

    Q:バイクをスライドさせることが好きだということだけど、正確に走らせることは楽しんでいる?

    ペトルッチ:そうだね、よりやりがいがあるよ。タイヤと電子制御に頼れない状態だから、最高のライダーというのは、バイクとタイヤ、コンディション、その他すべての状況に自身をしっかり適応できるライダーだろうね。

    Q:フロントタイヤの変更はどう? ブリヂストンからミシュランへの変更は?

    ペトルッチ:ブリヂストンのフロントタイヤは奇妙だった。コーナーの差し掛かりで大きくバイクを傾けて強くブレーキングするほど、バイクはよく曲がったんだ。でもそれが分かっていたとしても、タイヤの限界に到達するのは簡単ではなかった。初めてミシュランのフロントタイヤを試した時は怖かった。でも今ではとても速く走れるから、多くのラップレコードを破ったよ。だからひとつのタイヤが良くて他がダメだという話ではない。(特性が)違うタイヤだっていうことだ。
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    セパンテストを総合トップタイムで終えたペトルッチ。開幕戦に向け弾みをつけた

    タイヤの限界は似ている。ミシュランタイヤでは、バイクを立てている状態なら単にストップさせればいい。コーナーに進入するためにバイクを傾ける時は、コーナーを通過中にスピードを出しているから、ブレーキをできるだけ早くリリースしなければならない。

    最も難しいのは、コーナー通過中に速いスピードを出すことだ。スロットルをできるだけ遅く開けて、リヤタイヤを労わらなきゃいけない。だからコーナー入り口と出口でまとめ上げないといけないんだ。すごく難しいことだけれど、とてもやりがいがある。前よりも難しいけれど、良いことだよ。他にこれができるライダーは少ないからね!

    今では僕のミシュランタイヤでのライディングスタイルは自然なものになった。ブリヂストンタイヤのことは忘れていたよ!

    【後編へ続く】

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